2011年3月7日月曜日

スキー場に見る子供の教育

スキー場というところは、他の方の教育を目の当たりにする大変面白い場所です。

ちょっと批判的に論じてみます。


  • 連れてきてやったんだ系
    親子連れでもっとも気になるのが、連れてきてやったんだ系です。スキーやらスノーボードやらって初めは本当に苦痛じゃないですか。
    スキーって固い靴を履くから自由がきかないし、重いし。スノーボードは靴の自由度は高いけど、そもそも横向きに滑るって普通じゃない感覚。
    でも、それでもスノースポーツの楽しさを教えてあげたいから、幼稚園児、小学校低学年の子を無理やり連れてくるわけですよ。
    すると当然、子供はめげてしまう。「もういやだ」って泣く。
    すると、大概の親御さんは、「せっかく連れてきたやったのに!」とか「根性なし!」などという罵声を浴びせるんですよね。

    子供を楽しませてあげようと思って大枚はたいてきてるから焦りもあるんだと思うんですよ。多少滑れるようになって、「パパ! スキーって楽しいね!! また連れてきてね!!!」みたいな画を想像したはいいものの、現実は、何もできない子供がいるわけです。
    そこでいらつく。

    でももっとも大事なのは、スキーって楽しそうだな、今はできないけど絶対に滑れるようになりたいな、って思わせることが最も大事なはずなのにそれができない。
    逆に、スキー場は嫌なところっていう意識が植え付けられたうんじゃないかなって気がします。

    みんながそうというわけじゃないですけど、明らかに多いんですね、このようないざこざが。もしかすると一事が万事こんな調子で子供を責めて、委縮させてしまっていることも多いのではないか、子供の可能性を潰しちゃってるんじゃないかと他人事ながら、気落ちしています。

  • 適切な道具を与えない系
    意外と多いのが、適切な道具を与えていないのに、適切な行動を望む方です。
    パンダスキーを履かせて、滑ることを強要する方も意外と多く見受けます。
    ちなみにパンダスキーっていうのはこれ。

    普通の靴を履いて、このエッジがないスキーもどきを履かせて、「滑れ!」と命じるわけです。私はパンダスキーを批判しているのではありません。パンダスキーを履かせて、スキーのように滑れ!ということに批判しているわけです。
    パンダスキーっていうのは、スキー場にきたという雰囲気を演出するためにちょっと履かせてみて写真を撮るための小道具に過ぎないと思います。
    でも、形が同じようだからと言って、スキーができると思っちゃっている人が多いわけです。(確信犯なんだろうけど)
    これを履かされて、「なんで滑れないんだ! ころんだら立ち上がれ!!」とか説教されたら、「おれって駄目なやつなんだ」と子供は思うはずです。

と、気になる2例をご紹介しましたが、いずれも大人のせいで子供を傷つけてしまう事例だと思います。せっかくの可能性を秘めた子供たちなのに、親の誤った行動でその芽を摘んでしまうというか。
別に、私が正しいことをやっているというつもりはさらさらなく、しかしながら、以上の事例より、
  • 子供の技量や体力を見極め、過度な要求をしない
  • 的確な道具がなければ的確な行動はできない。
ということをいつもいつも確認しています。
子供をスキーに連れて行こうと思う方がこのエントリーを見てくれているとは限らないと思いますが、けっして焦らず、我々(だれだ?)の愛するスノースポーツが若い世代にスムーズに引き継がれていくことを期待しています。


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